今回見たのは、What's new in Android development tools というセッションです。
Google I/O 2014 - What's new in Android ...
まだあまりAndroidStudioをよく知らないという方は、とにかく一度 19:30 くらいから始まるデモは見た方がいいと思います。 きっとAndroidStudioの素晴らしさが、垣間見えるはずです。
全体でおよそ45分のセッションなのですが、主に3つのパートに分かれていました。
- Android Dev Tools (00:00)
- Android Studio (19:30)
- What's Next (33:56)
要点や感想などを、まとめてみました。
要点
- Android Studio Betaの発表
- Gradleを用いたBuild Systemの大幅な強化
- Eclipse+ADTの終焉の予兆
このセッションで重要だと思った点
ほぼ全体を通して重要というか興味深い内容だと思うのですが、あえて技術的でない点に注目してみました。
You can also still download Eclipse ADT, but as you can tell, we're spending most of our development effort on AndroidStudio.
この言葉の意味するところは、近いうちにEclipse ADTのメンテを打ち切るのではないかと思いました。Android StudioというよりもGradle Build Systemを用いた開発環境の整備に、それだけ注力しているという雰囲気がこのセッションからは伝わってきます。
1. Android Dev Tools のまとめ
かなり盛りだくさんの内容でした。
トピックとしてはAndroid Studio Betaの紹介と、同一バージョンで複数APKファイルの生成を上げていました。 Beta版では、とにかくGradleとIDE間の統合に注力しているとのことです。 内容は多岐に渡るので、以下にポイントとなるスライドの表示時間をリストアップしましたので、気になる内容は動画を見てみるのがいいと思います。
Variants (6:27)
- Variant Filter
- Improved Dependencies
- New Manifest Merger
Variant Publishing (10:47)
- Variants in Libraries Paid vs Free
- App Consuming Specific Variants PaidDebug app -> PaidDebug lib
- Still a Work In Progress
Customization (11:33)
- BuildConfig Injection
- Res value Injection
- Per-Variant SourceSets
APIs (12:53)
Android Wear (15:26)
- Built-in Support for Micro App
- Generate XML resource
- Inject Node in Manifest
IDE Integration (17:00)
- Updated Model
- Improved Sync / Build
- Project Structure / Editor Support / Lint
Performance (17:36)
- Critical Issue
- Full vs Incremental Builds
- Investigation: Known Bottlenecks
Road to 1.0 (18:53)
- Finalize IDE Model / DSL
- Variant Aware Dependency Management
- Compatibility with Gradle Model/Plugins
2. Android Studio のまとめ
約15分弱の間、いろいろなAndroid Studioのデモをしていました。 披露されたデモは、以下のようなものです。
プレビューまわりは、嬉しい機能がたくさんありますね。
- EclipseプロジェクトのImport機能 ‐ リソースフォルダの新しい管理機能
- 新しいプロジェクト・ウィザード
- Android Wear用のレイアウト・プレビュー機能
- RTLモードのレイアウト・プレビュー機能
- Menuのレイアウト・プレビュー機能
- Material Designのレイアウト・プレビュー機能
- 異なるAPI Versionの一括プレビュー機能
- アプリテーマのPrimaryColor属性
- コード上のリソースIDにリソースタイプを指定できる新しいアノテーション
3. What's Next のまとめ
主にAndroid TV + Nexus5のエミュレーターを使ったデモです。
参考になるドキュメント
Android Studio Betaの変更点や、上記デモで触れたような内容のスクリーンショットなども見れます。
Android Tools Project Site - Android Studio Beta Released -
感想
このセッション内で、具体的にv1.0リリースへのロードマップを示すなど、いよいよ開発環境の刷新が迫ってきたなとワクワクしながら見ていました。特にレイアウト・プレビュー機能やリソース・フォルダの管理強化などは、iOSアプリの開発環境に比べて不自由さが目立っていた部分なので、とても楽しみです。
加えて、今年はWatch/TV/Carなど様々なプラットフォームにAndroidアプリの進出が発表され、それら(Carは除く)がAndroid Studioでサポートされているので、今後のためにもしっかりと使いこなせるツールにしていかなくてはと思いました。