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第14回自動認識総合展に行って来ました

展示会の概要

イベント名: 第14回自動認識総合展

日時: 9月12日(水)10:00 - 17:00

場所: 東京ビッグサイト

主催: JAISA(一般社団法人 日本自動認識システム協会)

  

また、1日の流れとしては、こんな感じでした。

以外と時間に余裕は、ありませんでした。

  10:00 - 12:30 受付&NFC関連の展示ブースを周る

  12:30 - 13:00 昼食

  13:00 - 13:30 セミナー会場へ移動&受付

  13:30 - 15:50 セミナー2部聴講

  16:00 - 16:30 国際物流総合展を見学

  

会場周辺の様子

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前半:展示会の見学

会場は、ビッグサイトの東ホール1という場所でした。

到着後、初日ということもあり、ちょうどテープカッターの場面に出くわしました。

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写真の通り、堅いです。 もろ業界関係者向けです、的な雰囲気です。

対象となる分野は、主に次のようなものです。

会場入り口では、NFC体験ポイントを集中しており、実際に私物の対応Android端末で体験してきました。

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NFC搭載スマートフォンを各ブースにかざすと、出展企業の概要が表示されます。

NFCタグに埋め込まれたURL情報を読み取り、スマートフォンのWebブラウザで見る形式です。

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東京ビッグサイト内にあるレストランのうち、クーポン実施レストランに対応スマートフォンをかざすと、レストランのクーポンサイトが見られます。

Tagが2つあるのは、おサイフケータイ機能を搭載したスマートフォンでも、見られるように分けてあるようです。

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案内パネル上の「行きたい場所」にスマートフォンをかざすと、わかりやすい道順が表示されます。

NFCタグに埋め込まれた、目的地と現在地の場所情報を読み取り、道順を示す画像をスマートフォンに表示します。

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このタグにタッチをすることで、予め設定したSNSに投稿出来ます。 (※対応アプリ「たっちなう」のインストールが必要です。)

  

主に、NFC関連企業のブースで見てきたことを、まとめました。

  

福見産業/エース工業

八重洲にあるNFCRFIDタグ販売店、および通販をやっている企業で、お店と同じような雰囲気をそのまま展示していました。 またNFCを使ったペットボトルのオーバーキャップでスタンプラリーをやっていて、景品として飲み物を頂きました。

  

凸版印刷

国内のNFC分野では、大日本印刷と並んで大手の企業です。既に多くのNFC関連サービスをリリースしてるので、それらのデモを展示していました。その中で、主にコンシューマ向けサービスをいくつか体験してきました。

最初に「LinkPlace for exhibition」というサービスを体験しました。事前にEvernoteを認証しておくことで、設置してあるNFCタグにタッチすると展示物の資料がEvernoteに自動保存されるという、ペーパーレスをウリにしたサービスです。 ・・・が、なぜかEvernoteの認証ができず、何も体験できませんでした。

次に「LinkPlace」の「リアルいいね!」のデモを見ました。これは、SNSアカウント情報が登録されたNFCタグを、設置してある端末にタッチすると自分のSNSへ自動投稿されるというサービスです。

次に今月リリースプレスが配信されたばかりの、「Cylsee」というサービスのデモを見ました。これは、サービス専用のNFCタグにタッチすると、タグの情報をサーバーへ送信し、サーバーからコンテンツを自動取得できるサービスです。ウリは、タグ自体にはコンテンツ情報を持たないので、配信するコンテンツを動的に変更できるとのことです。ただし、これもデモサーバーが不調で、説明だけでした。

デモ環境がグダグダではあったけど、どのサービスもスマートフォンをもっと便利に使えるようになる、良いサービスだと感じました。 やっぱり、タッチするだけでいろいろなコンテンツを取得できるのは、とても気持ちがいい行為です。

  

DNP大日本印刷

NFC関連のブースでは、一番大きいスペースだったと思います。分野も、ペイメント・非接触ICカード・物流など多岐に渡っていました。

その中で、新しい薄型非接触ICカードの説明を聞いてきました。0.3mmという従来の半分以下の薄さらしいです。触らせてもらったところ、とても薄くて軽く、グニャグニャとよく曲がりました。中にNFCチップを内蔵しており、会員カードやカードキー的な利用が可能とのことです。また、セキュアエレメントを搭載した製品もラインナップにあるため、決済などの個人情報もセキュアに扱えるようです。

最後にDNPのマスコットキャラにタッチすると、スマートフォンこちらが表示されました。

  

NXPセミコンダクターズ Japan

オランダに本社がある、チップベンダーです。NFCに関しては、スマートフォン向けのNFCチップ製造や、「NTAG」ブランドのタグを製造している企業です。

ブースでは、PS3のタグ対応ゲームのデモを見たり、高セキュリティタブの説明聞いたり、MifareとNTAG203の違いを聞いたりしました。 NTAGについては、国際標準規格に準拠したNFCタグとなっているとのことなので、今後NFC関連サービスで広く使われることになりそうです。

  

その他

以下のブースも、簡単に見て周りました。

  • SAG:タグメーカー
  • マーストーケン・ソリューション:NFCRFIDを使った製品提供

  

後半:セミナー聴講

セミナーは2部構成でした。

各セミナーの内容と、感想をまとめました。

  

第1部

  • タイトル:NFCの概要とその利便性がもらたす世界
  • 講演者:ソニー株式会社 FeliCa事業部 竹澤 正行

  

NFCの規格が誕生する前は、MIFARE+FeliCa+TypeBがそれぞれスタートした。 スマートフォンでカードエミュレーション、R/W、PtoPが1つの機器に集約されたため広まってきている。 海外ではカードエミュレーションが広まっていない。セキュアなサービスはインフラの整備が必要だから。

NFCForumという団体で、NFCの国際標準化を行っている。 NFCForumでは、ヘルスケア・コネクションハンドオーバー・スマートポスターなどの仕様をWorkingGroupで制定している。(USESCASE) メジャーな企業でNFCForumに参加していないのは米Apple社。

FeliCaオンリーの端末は無くなり、FeliCa+NFCチップを搭載した端末が普及していくだろう。 Felica Lite-Sはセキュリティを持ったタグ。 1mm角をきった。詳しくはWebで!⇒Sony FeliCa Lite-S

  

第2部

  • NFCとモバイル端末で生み出す、魅惑的な世界
  • 講演者:TAPIT Founder Andrew Davis

  

tapitがやりたいこと 操作を簡便にする。コンテンツをたやすく入手すること。 シンプルな操作(ここではタッチのこと)が良い体験を生む。 企業の検索数はとても多い。=検索するニーズがある これをタッチだけで出来たらいい

・利用シーン1 ポスターをタッチしてライブチケットを購入 ゲームのパッケージをタッチしてプレイ動画を閲覧 車の広告にタッチしてコンテンツを取得 tapitはタッチした物の履歴、回数、場所を集計できる どのキャリア、メーカー、機種で利用しているかも分かる。 NFCQRコードの両方の選択肢があった場合、ユーザーはNFC(タッチ)を選ぶと断言できる。

・利用シーン2 使われなくなった公衆電話をチャージポイントに変えた。 ケーブルテレビのキャンペーンに導入した。 Facebookのいいね。twitterのフォロー。チェックイン。(シールで省スペースに活用) 音楽フェスに。(リアルいいね) tapit -> USA, AUSTRALIA, SINGAPORE, CHINA, INDIA, UK 様々な国で展開している。 ぜひ日本でも展開していきたい。

  

感想

Tapitの事例を見ていると、NFCが便利だとしても、『日常に溶け込むオペレーションでないと普及しないよね。』という事を 改めて気づかされました。また、NFCが普及するにはデザインが重要だと、実感しました。

tapitのマークは良かったです。タッチしようと思えるイラストかも。 FeliCa Lite-Sは、素晴らしい製品だと思います。とても小さなチップで、一定のメモリとセキュリティを兼ね備えているので、 新しい利用シーンが生まれそうだと思いました。

Tapitのタグをもらいました。

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展示会の感想

全体的にBtoB向けのソリューションが多く、来場者も業界関係者っぽい人が多い感じがしました。 ただ、その中でも凸版印刷の一般のエンドユーザー向けのソリューションなどが、かなり注目を浴びていた様子もあり、 スマートフォン×NFCを想定したサービスが、盛り上がってきているのを肌で感じました。

また、ベースとなる技術として様々なNFCタグや、新しい非接触ICカードなどにも触れられたことも、とても勉強になりました。 特にソニーのFeliCa Lite-Sは、コストを抑えつつFeliCaの長所を兼ね備えていて、面白そうだなと思っています。