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モバイルアプリ開発に関することを書いています

NFCLab7月定例会に参加した

NFCLab (http://lab-nfc.com) というコミュニティが主催する、勉強会に参加してきた。

イベント詳細はこちら

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今回から、毎月開催されるようになるため、第1回目の定例会となった。

 

アジェンダは、こんな感じ。

12:00 - 12:30 受付

12:30 - 13:30 ランチタイム

13:30 - 17:15 セッション

 

セッションは、こんな感じ。

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場所は、株式会社豆蔵 (http://www.mamezou.com/) さんのトレーニングルーム。

スクリーンも2つあり、とても快適な場所。

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※一番左にいらっしゃるのが、山下会長。その隣は運営委員の山下さん。

 

以下、各セッションの概要と感想。

 

1.NFCラボから世界を変えよう!(山下哲也 氏)

NFCの概要と、なぜこれからNFCが盛り上がってくるのか、といったことを解説。

特に、今までは「人」ベースでインターネットと繋がっていたものが、今後は「物」ベースでインターネットへ繋がってくる。

以前から、セッションの素晴らしさは聞いていたが、初めて生で拝聴し、終始どっぷりとハマってしまった。

 

2.Apple passbookとNFC(木南英夫 氏)

この秋リリース予定のiOS6に搭載される、Passbook機能を解説し、いかにNFCと親和性が高く、それを想定された実装であるかデモを交えての内容。

また、後半はちょっとオフレコでごにょごにょ…。

Passbookを見てると、本当にAppleのビジネスはうまいなーと思う。iTunes然り。

iPhone5にNFCが載ってくれるのを願うばかり。

 

3.NFCによるUXの向上についてVer2(@sugi2009)

NFCによって、ユーザーエクスペリエンスがいかに向上出来るかを、自作のNFCタグによるデモを交えて解説。

タグに様々なデータを書くことで、実際にどんなことがスマートフォンで出来るのかが、とても分り易く理解出来た。

10月の日本Androidの会のABCで、Ver3を発表されるそうなので、とても楽しみ。

 

4.3次元ホログラフとNFCを使った低コスト高度セキュリティ認証(村上千佳 氏)

NFCのセキュリティリスクを指摘し、それを解決する仕組みとして、紙幣に使われている3次元ホログラフをを利用することの解説。

ホワイトボードのみの発表という、割りとこの手の勉強会では珍しい発表で驚いた。

NFCタグに高度なセキュリティを付与する手段の一つとして、面白いなと思った。

 

5.アプリ起動NFCタグ作る君の生い立ちと可能性(@vvakame)

vvakame氏が開発したアプリの紹介とAAR機能の解説。

AAR (AndroidApplicationRecord) の事例として、アプリのプロモーションやレアデータの配布などに有効ではないか、という提案など。

ICS以上のNFC対応端末を所有する参加者に、本アプリを起動するAARを書いたNFCタグをプレゼントするという太っ腹ぶり。

さすがvvakame氏。

 

6.NFC API(JB)を用いたアプリ+技術ネタ紹介(@korodroid)

korodroid氏が開発したアプリの紹介とAndroidBeam for Media機能の解説。

AndroidBeam for Mediaを使うことで、画像交換が出来る仕組みを紹介。

データ交換時には、Bluetoothが使われるとのことだが、BluetoothのON/OFFはOS側で自動切替してくるのには驚いた。

そして、JB以上でないと動作しないアプリを公開したkorodroid氏には、もっと驚いた。

 

7.避けては通れないバイナリ地獄-NDEFってなんだろう-(@tomorrowkey)

NFCを利用した通信で用いられるデータ・フォーマットの解説。

データを送受信する際には、プログラムを書く上でも理解が必須である部分を、1つ1つ丁寧に説明。

プログラマ以外には、かなりディープな内容だったけど、その辺りをうまく笑いに変えていて、うまいなーと思った。

 

8.Design Thinking-NFCを活用する際の、デザインのお話-(山下哲也 氏)

デザイン面からのNFCに関する考察を発表。

AffordanceとSignifierという観点から、今後のNFCが解決すべき課題について触れていた。

開発者側で見ていると、ついつい忘れがちになってしまう一般ユーザーの視点が、いかに重要であって、NFCを取り巻く環境が解決すべき課題がよく理解出来た。

 

9.NFCラボ 事務連絡(杉本札彦 氏)

NFCLabの今後の方向性を紹介し、今秋に計画している大きなイベントの概要を紹介。

 

最後に参考リンクを。

 

5のvvakame氏発表資料。

 

6のkorodroid氏発表資料。

 

7のtommorowkey氏発表資料。

 

8のAffordance&Signifierについては「誰のためのデザイン? by D.A ノーマン」が有名。

 

追記(7月31日)
同僚から指摘もらったので追記。
Signifierについては、下記で取り上げているとのこと。
「誰のためのデザイン」ではAffordanceのみ。